「宮本文昭の音色に魅せられて」

私は日本屈指のオーボエ奏者、宮本文昭の奏でる音楽が好きである。一点の曇りもない澄み切った、美しく、なんともいえない柔らか味や味わいのある明日への「希望」に満ちた音色が私の心に響くからである。そこには、彼が若くして、ひたむきに努力・練習を積んできた人生の重みも醸し出している。彼の音楽を聴いていると妙に晴れやかになり、頑張ろうとする意欲が湧くのもそのためであろう。彼の曲の中で、「THE Aim&End」という曲があるが、これは長い人生のなかで何かをやり遂げた時に、その足跡を振り返るのにふさわしい曲だと思う。彼にしてみれば、音楽家としての人生を歩んできた道程を投映させているのではないだろうか。残念なことに、彼は、オーボエを引退してしまった。彼のオーボエをコンサートを通じて生で聴くことが出来なかったことが心残りである。

L'âge d'or /円谷尚智