「学歴社会というものについて」

就職氷河期という時代から一転して時は学生の売り手市場となっているようだ。そんな中、プレジデントという雑誌の特集には企業が優秀な人材確保に苦戦していると同時に未だに学歴社会というものが存在するという事実を紹介している。確かに、仕事というものを的確にこなせる人材を求める企業側の考えは理解できるし、一つの目安に学歴を置くのもわかる。しかし、その特集で私が最も衝撃を受けたのは、男女間の恋愛や結婚率にも学歴という意識があるという。経済力や人生観などもあろうが私はそれはちょっと違うような気がする。男が女を愛し守っていきたいと考えたり、女が男に愛を感じて、寄り添っていきたいと思う心に学歴格差などの意識が生まれるのは間違っていると思うのです。映画「男はつらいよ」で渥美清が演じる車寅次郎がいうように「男が女を愛するのは理屈じゃない」ということを語っている。正にその通りだと思う。これは単に男女間だけでなく学歴だけにとらわれる輩は友達をもそういう尺度でみるのではないだろうか。友達に大事なものはその人間が清く正しい心であり、辛い時もいい時も分かち合えるかどうかであろう。男女の恋愛、友や親友というものはいずれも人と人とのこと。人というものを考える時に本来、人間性というものを曇りなき眼で見定めなくてはならないはずが、いつしか日本は学歴社会というしがらみの下に、真の人間を見抜くことを忘れているような気がする。生活は豊かになったが、心は失われていくようである。少なくともそういう観念や尺度を持たず清く・正しく生きていきたいと考える今日、この頃である。

L'âge d'or /円谷尚智